ユビキノン

体内で抗酸化や栄養素のエネルギー化を助ける働きをする物質である。
ミトコンドリア内膜や原核生物の細胞膜に存在する電子伝達体の1つであり、電子伝達系において呼吸鎖複合体IとIIIの電子の仲介を果たしている。ベンゾキノン(単にキノンでも良い)の誘導体であり、比較的長いイソプレン側鎖を持つので、その疎水性がゆえに膜中に保持されることとなる。

ユビキノンは、補酵素QまたはコエンザイムQとも呼ばれ、体内では抗酸化物質として働く。ユビキノンの中で人間に適合しているのが、コエンザイムQ10で、サプリメントとしてコエンザイムQ10も販売されている。また、ユビキノンはビタミンと違って、人間の体内でも合成される。また、栄養からエネルギーを取り出す働きがあるため、エネルギー不足による心不全などの予防にも効果があるとされている。ユビキノンを含む食材はブリやマグロ、レバーなど。但し、熱に弱いため、調理の際には熱を加えすぎないようにする必要がある。