ウコン

ショウガ科に属する多年草でショウガやニョウガなどの仲間で美しい花を咲かせ、国内では主に沖縄、種子島石垣島屋久島、奄美大島、鹿児島などで栽培されていますが、沖縄はその中で、日本最大のウコン栽培地です。

日本にウコンがもたらされたのは室町時代と言われます。その後江戸時代の前期になると、広く海外と交易をしていた琉球王国を通じて、薩摩、境という経路で各地に広まりました。琉球王朝時代から独自の文化を築いてきた沖縄では、ウコンは「うっちん」と方言で呼ばれ受け継がれてきました。

沖縄では、ウコンには肝臓を強くする働きがあるとされ、お茶として飲用したり、料理に入れるなどして、古くから民間薬草として利用されてきました。

一般的に日本でよく利用されているものは、秋ウコン、春ウコン、紫ウコンの3種類があります。そのほかに、あまり知られていない白ウコンなどもあります。よく紫ウコンのことを別名白ウコンともいうと紹介されている文献もありますが、ここでいう白ウコンは全く別な種類です。

ウコン、キョウオウ、ガジュツのいずれもゴツゴツとした根茎の形が似ていますが、これら3つを区別するために、俗称として秋に花の咲くウコンを「秋ウコン」、春に花をつけるキョウオウを「春ウコン」、根茎の切り口が薄い紫色のガジュツを「紫ウコン」といって呼び分けています。