ミツロウ

ミツロウとは、ミツバチが巣を作るために分泌した天然のロウ(固形ワックス)で、巣の形をととのえる構造成分である。

ミツロウをとるには、巣を熱し圧搾し、煮るとロウ分がとり出せる。エステルが主成分で、熱を加えると溶けるので、革靴を縫うときの糸に塗って補強したり、接着剤として昔から利用されてきた。未精製のミツロウは、くすんだ黄色だが、化粧品グレードのものは精製されて白い塊あるいは錠剤である。手作りクリーム、リップクリーム、メイクアップのベースとして、またネイルパックやキャンドル素地などの基材になる。湯煎にして溶ける温度が60度〜70度であり加工性がよい。皮膚を柔軟にし、保湿・抗菌作用がある。医薬品としても、切り傷ややけど、腫れ物に使われる。