キシリトール

ブドウ糖麦芽糖などに水素を加えて還元したものを一般的に糖アルコールといいます。

キシリトールもその一種で、工業的にはシラカバや樫などの樹木から得られるキシランを還元して製造されます。糖アルコールの中では最も甘く、砂糖と同じと言われています。また溶解時に吸熱反応(砂糖の8倍)が起こるので口の中で冷涼感が得られるのも一つの特徴です。

キシリトールは砂糖のように虫歯菌(ミュータンス菌)に分解されず、むしろ虫歯菌がキシリトールを吸収しようとして無駄なエネルギーを消耗するため、虫歯にならず、さらに虫歯菌の増殖を抑えることができる。また、唾液の働きをよくするため、歯の再石灰化を促進する働きもあると言われている。

フィンランドなど北欧では昔からキシリトール入りのガムを食べて虫歯予防をしていることが有名になり、日本でもキシリトールを配合したガムをはじめ、さまざまな商品が登場している。キシリトールは虫歯の栄養源にならない成分としてトクホ(特定保健用食品)の「歯を丈夫で健康にする食品」として用いられている。