ナイアシン

ナイアシンとは水に溶ける水溶性ビタミンのひとつで、ニコチン酸ともいい、ビタミンB群の仲間です。欠乏すると、ペラグラという皮膚炎になってしまうことで知られています。
ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。食べ物の中の脂質、糖質をエネルギーに変える時に働きます。ナイアシンは、たんぱく質に含まれる必須アミノ酸であるトリプトファンから体内でも合成できます。このため、この合成されるナイアシンを加え、ナイアシン当量(NE)という単位で示されます。
成人の摂取目安量は1日15mgNEです。過剰症はニコチン酸での摂取のみにみられ、許容上限摂取量は30mgです。
ナイアシンは体内でも一部つくられますが、十分ではないため、食べ物からも摂取することが必要です。不足すると疲労感を感じたり、口角炎口内炎になったりします。欠乏症のペラグラは、トリプトファンの少ないとうもろこしを主食とする中南米で見られますが、日本では通常の食生活をしているかぎり生じる心配はありません。一方、ナイアシンはとり過ぎると皮膚が赤くなる症状がでることがありますが、食事から摂取する分には過剰になることはまずありません。