トリプトファン

必須アミノ酸の一つで、タンパク質の合成材料や肝臓、腎臓で分解されてエネルギーやビタミンの一種である「ナイアシン」の原料にもなる。催眠効果や精神安定効果も持つ。

脳および行動障害の治療に効果があるアミノ酸とされています。トリプトファンを原料にしてできる、神経伝達物質セロトニンには、天然の催眠剤や鎮痛剤として注目されています。また、セロトニンが変化したメラトニンは老化を遅らせる効果があるとして、話題になった。

トリプトファンを多く含む食品としてチーズ類やアーモンド、バナナなどがあげられる。
一般的な食生活において過剰摂取になる恐れはないので、日常的に少しずつ摂取すると良い。サプリメントなどで摂取する場合にはビタミンB群、ナイアシンと一緒にとるようにしたほうがよい。

過剰摂取をし続けると肝臓で脂肪の変化を起して肝硬変を招くリスクがある恐れがある。

テアニン

緑茶に含まれるアミノ酸の一種であり、興奮を鎮め緊張をやわらげる働きをもつ。近年、緑茶のカテキン類による抗ガン作用が注目されている。カテキン類は緑茶だけでなく紅茶などにもあるが、テアニンは紅茶にはなく緑茶のみに存在する。なお、緑茶の苦味や渋味はカテキン類で、うまみや甘味がテアニンになる。

緑茶の種類や採取時期によって、テアニンやカテキンの含有量に違いがある。玉露と抹茶は覆いをされ日陰で育つのに対し、煎茶は日に照らされている。テアニンは、日光に当たるとカテキン類の生成の過程で消費されてしまうため、栽培方法の違いがテアニンの含有量の差をもたらす。
テアニンは、特に新芽に含まれる量が多く、また玉露や抹茶などいわゆる高級茶におけるうまみの主成分である。テアニンは、うまみ成分として知られるグルタミン酸と化学構造が似ているアミノ酸だ。一般に、高級な緑茶ほどテアニン含有量が多く、リラックス効果が得られやすい。

ラットを使った基礎研究では、テアニンを投与すると記憶力や学習能力が高まることも示されている。これは、投与されたテアニンが脳血液関門を通過し脳内に入り、神経伝達物質であるドーパミンセロトニンの濃度を変化させるためと推測されている。さらに、動物実験では、テアニンが虚血による脳神経細胞の障害を軽減し、神経細胞を保護することも示された。

チアミン

別名ビタミンB1疲労回復のビタミンとも呼ばれる水溶性ビタミン。炭水化物や糖質をエネルギーに変える働きをする。

脳のエネルギーとなるブドウ糖代謝にも欠かせないビタミンである。脳の働きを良くしたり、アルツハイマーの予防などにも効果があるとされている。また疲労回復やストレス解消にも効果があるとされている注目の成分である。糖質の分解に必須なため、甘いものを摂りすぎるとビタミンB1不足になる。

大豆ペプチド

大豆のタンパク質が酵素分解することで得られる成分。

期待できる効能としては、大豆タンパク質・アミノ酸の良いとこ取りのようなものですが、具体的には悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やしたり、エネルギー代謝促進、脂肪燃焼促進といったダイエット面に効果的な作用があると言われている。

その他には筋肉の損傷を防ぎ、さらに損傷した場合もすばやく修復といった筋肉疲労の予防や筋肉の増強など運動能力を増強する効果も注目されている。さらにアンジオテンシンというホルモンを作る酵素の働きを阻害するため血圧上昇も抑制する働きがあると言われている。

大豆発酵食品に含まれているが、含有量はごく僅かなので効率よく摂るためには健康食品等を利用する方法もある。

そば(ソバ)

日本語の「そば(蕎麦)」には二つの意味がある。一は本稿において詳述する蕎麦粉を用いた麺類の謂で、日本農林規格(JAS)においては30%以上の蕎麦粉を用いた麺を蕎麦と言う。

●そばの栄養成分

栄養はでんぷんが主体だが、産地や収穫時期によって多少の違いがある。

また、穀物全般がそうであるように、実の内部(胚乳部が中心)と表層部(甘皮周辺)とでは、成分組成が大きく異なる。そのため、蕎麦粉は、実の中心部から順に一番粉、二番粉、三番粉と製粉されるため、それぞれの栄養成分にはかなりの違いが出てくるのである。実の表層に近づくにつれて蕎麦粉の色が濃くなるのは、セルロースなどの不消化成分が多くなるためだが、その他の栄養成分の含量も増える傾向にある。挽きぐるみ(全層紛)の場合、蕎麦粉には13%のタンパク質が含まれる。これは豆類を除く穀類一般の中で最も高い含有率である。

しかも、タンパク質の栄養価を表す目安となるタンパク価は、白米の72、小麦粉の47、に対して72〜76と植物性タンパクのなかでも非常に良質の物である。また、必須アミノ酸としては、小麦粉に特に不足しているリジンと白米に含量の少ないトリプトファンとに富んでいる。反対に蕎麦粉の不足アミノ酸メチオニン+シスチンであるが、これは小麦粉に多い。したがって蕎麦粉と小麦粉を混ぜて作る蕎麦切りは、タンパク質補給の点で理にかなった形になっている。

一方、ビタミンなどの微量成分の組成も特徴的である。蕎麦粉中にはビタミンAおよびビタミンCはほとんど含まれないが、ビタミンB群はかなり含まれている。特に日本人に不足しがちなビタミンB1、それにビタミンB2が多く含まれ、米や小麦粉の約2倍の含有量である。また、蕎麦粉にはルチンが多く含まれていることもよく知られるようになった。ルチンは毛細血管の働きを安定・強化させ、脳出血や出血性の病気に予防効果があるといわれている。なお最近特にその重要性が注目されている食物繊維の含有率も約5%と高く、白米の2.5倍になる。

精油(エッセンシャルオイル)

ハーブなどの植物の有効成分を抽出した、揮発性のオイルのこと。アロマテラピーの基本となるアイテム。社団法人日本アロマ環境協会では、エッセンシャルオイル精油)を以下のように定義しています。

精油は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。

世の中に300種類以上のエッセンシャルオイル精油)が存在しますが、エッセンシャルオイルを抽出するためには、きわめて多くの植物を必要とするため、高価なものもたくさんあります。エッセンシャルオイル精油)は、原則として純度100%のものを指します。「100% Pure & Natural」、「Pure Essential Oil」などと表記があるものを選べば、まず間違いがありません。アルコールなどで希釈したものや合成香料などを加えたオイルは、「フレグランスオイル」、「ポプリオイル」、「アロマオイル」などと呼ばれます。安価なものが多いのも特徴です。

スーパービタミンE

別名ビタミンE、トコフェロール。抗酸化作用の強い脂溶性のビタミン。過酸化脂質を抑制し動脈硬化を予防する効果が期待できる。

酸素は一般に人体の活動に必要不可欠なものだが、時に生体膜や細胞膜の不飽和脂肪酸を酸化させてしまい、人体に悪影響を与える場合がある。ビタミンEは人体の細胞膜に待機して、過酸化脂質が発生しないように抑制する働きがある。

この効果によりビタミンEは、動脈硬化を防止し、心筋高速や脳卒中を予防する効果があるほか、心臓や脳血管などに起因する様々な生活習慣病を予防する。

毛細血管の血行を順調にする働きがあるため、ビタミンEが欠乏すると逆に、血行障害からくる弊害が起こりやすくなる。例えば、肩こりや頭痛、しもやけ、冷え性など。また、ホルモンバランスが崩れる時期に発生する更年期障害を悪化させる場合もある。また、過酸化脂質がタンパク質と結合し老化色素を作り出すので、ビタミンEが不足すると、老化の新興を早めてしまうという危険性もある。

摂取目安量は一日100-300mgとされている。ただし、現在日本人の平均摂取量は10mg程度ですので、かなりの開きがある。そのため、この差を埋めるためにはサプリメントなどを活用するのが最も効率的である。できるだけ天然型のビタミンサプリメントを摂取するほうが、吸収および生理活性が高いのでオススメ。

ビタミンB12を多く含む食品としてレバーなどの肉類、牡蠣、サンマ、あさりなどの動物性食品にしか含まれていない。そのため、菜食主義の方には不足する栄養素ですので、そういった方はサプリメントなどを通じてビタミンB12を積極的に摂取するようにしたほうがよい。